自由を奪う言葉
結婚式などでプロ司会者にお願いすることがあります。
事前打ち合わせでは、進行、何を大切にしているお式か、などを伺います。
お話を伺うとお二人の背景が本当に良く見えてきます。
結婚式は人生でそう何度も行う人はいないので、何から決めてどうしたらいいのかわからない人がほとんどですから、式場の人やコーディネーターなどがアドバイスするわけです。
でも最終的にどうするのか決めて段取りするのはお二人。
そこにその人の人間性のようなものが出てきます。
「私たちは何もわからないからとにかくお任せします」と丸投げタイプ。
→特に新婦がお姫様思考。ギリギリになって細かな要望が出てくる。納得いかないところがあると式場や来賓などのせいにしやすい。
進行から司会者がいうセリフ、タイミングまできっちりと全て台本を作るタイプ。
→一字一句その通り言わないとクレームになる。お式全体を見張っている。全体に緊張を強いる。
進行は決めていて、司会者が話す場面は決めていて内容はお任せタイプ。
→お式の全体像をしっかりイメージしている。
ハプニングもまぁ楽しめる。ひとつ間違えるとグダグダになりやすいが、その場で修整していける。
大変大まかな分け方をしまいましたが、大体はこんな感じに分類されるのではないでしょうか。
もし、ご自身が司会を頼まれたらどのようなタイプの人達だと嬉しいでしょうか?
この感じ、仕事をしていても「こういう人いるいる!」となりませんか?
1.任せてくれているようで、面倒なことも全部丸投げ。当然責任もなすりつけ
2.サポートすると言って常に見張っていて、結局その人のやり方を有無を言わさずやらされる。意見は全て却下。
3.適度にサポートしてくれて任せてくれるから頻繁に報告して小さな事もすぐに相談できる。
私なら3だと嬉しいですね。理想と言われてしまうかもしれませんが、この理想に近づけることは可能だと思っています。
それは少しの言葉遣いで近づけます。
「相手の自由を奪う言葉を使わない」というやり方です。
例えば
「人に迷惑をかけてはいけない」
「勝手なこと言わない」
「あなたはそれでいいの?ふーん」です。
今急に聞いた言葉ではないはずです。
親や教師から言われた記憶ありませんか?
この呪いのような自身を縛る言葉は本当はあなたに向けて言われた言葉ではありません。
親や教師が自分の不安から、怒りからあなたに向けた言葉です。
ですから、「できなかった自分」を責める必要はありません。相手の問題ですから。
お互いに手に手を取れなかったと反省して次へ活かせばよいのです。
逆に「できなかった自分」を棚に上げて相手のせいにするのは単なる子供です。
自分の幼さ、未熟さを認識して次へ活かしてください。
またこういった言葉は自分からも出てしまうことがあります。
「言ってしまった」と気づいた時にはすぐに言い直してください。
またそのように言ってしまった自分の不安や怒りは何なのかよく見てください。
自分も相手も自由が奪われてしまう言葉。
縛っているのは自分自身なのです。
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同じ問題を繰り返すなら
突然ですが、これまでに仲良くなった大好きな人はいるでしょうか。
家族、友人、先輩、後輩、上司、学校の先生などなど。
年齢を重ねるに連れて子供の頃の「仲良し」「大好き」とは様子の違う「仲良し」「大好き」に変化しているのではないでしょうか。
子供の頃とは違って大きく意識されるのが
「相手との距離感」だと思います。
多くの人が思春期を迎えたくらいから親や先生、友人との関係と自分の気持ちがなんだか噛み合わない、うまくいかないと感じます。
それでもなんとなく辻褄合わせて生活を維持しようとします。
そのまま大人と言われる年齢になり、人付き合いは解決したでしょうか。
もしかすると10代の学生の頃よりそれほど変わらずに同じような問題を繰り返していないでしょうか。
ママ友との問題が話題になるのも実はずっと前からの人付き合いのやり方をそのまま繰り返している可能性が高いです。
どんな職種、どこの部署にいっても同じような人付き合いで悩まされるのもです。
原因は様々ですが、そのうちの大きなものは相手との距離感、境界線です。
入り込み過ぎず、引き過ぎない、腹6分目のお付き合いです。
少し寂しい気がするでしょうか。
でも、同じようなトラブルが起こると感じるならこの距離感を意識してみてください。
どのように距離感を意識するのか?
すぐにできる方法は「言葉遣いを見直す」ことです。普段どんな言葉を多く発していますか。
人に聞いてみてもいいかもしれません。
自分のマネをしてもらっても発見があると思います。
客観的に見ると必要以上に距離を縮め過ぎる、引き過ぎるポイントが見えてきます。
そして言葉遣いを修整すると相手との距離感、境界線がちょうど良く保たれます。
まずは意識できた時から言葉遣いを
「これは適切か?」
「今言うべきことか?」
の視点で発してみてください。
少しずつチャレンジしていきましょう。
結果はご自身で体感できるはずです。
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消費しているだけかもしれない
私の生徒さんには様々な職業の方がいらして、毎回お話しを聞くのがとても楽しみです。
現職の愚痴ばかり言って何も行動していなかった人が急に動き出し、転職してどんどんステップアップしていく。
長年、カフェをやりたいと考えていた方はちょうど良い場所に土地を見つけて開業まで驚くほどスムーズに進んだ。
遠くても「わざわざ行きたいカフェ」となって人気です。
どの方も輝いています。
しかし、ある日突然こんな風に道が開けたわけではなく、それまでその人なりに準備を進めてきました。
その準備とは、自分が目指すお店で働いたり、資格を取ったり、セミナーなどで学んだり、本を読んだりと様々です。
それを形にする行動をしているのです。
形になって初めて資格やセミナーや本に費やしたお金が投資になったわけです。
資格を取ってもそれをお金に変えるにはコミュニケーションなど、売るために別の技術が必要になります。
あなたの得た知識を買う人がいて初めて投資として広がり始めるのです。
資格を取っておしまい。セミナー受けて満足。
憧れのお店で働き続ける。
どれも自分の時間とお金を消費しているだけです。
消費が悪いわけではありません。
消費のおかげで経済も廻りますから。
でもずっと夢ばかり語って現状を嘆いているならその消費はネガティブなものになります。
ほとんどの人は臆病です。
予想がつかない事には手を出したくありません。大切だと思っている人間関係が壊れるかもしれないし、今ある生活が無くなってしまうかもしれないし、命の危険もあるかもしれない。
防衛の本能です。ある意味正しい判断です。
しかし消費しているだけ、と考えたらあなたはどう感じるでしょうか?
先に挙げた生徒さん達の例は、消費から投資へ変換しました。
入念な準備をして自分の価値を信頼し、正しく売ることができたのです。
自分は消費する側から一生抜けられないと思っていた人達です。
もちろんこれでゴール、終わりにしても構いませんが、彼らの話は先がどんどん広がる希望に溢れたものです。
繰り返しますが、消費自体悪いことではありません。それで充分な人もたくさんいます。
もしも今の自分の収入に不満があるのなら、自分の価値を信頼して正しく売っていない場合もあります。
こういう視点でSNSなんかを見てみると、発信している文章でその人が消費状態なのか、投資状態なのかわかるのではないでしょうか。
文章は言葉です。言葉はその人の思考の表れです。その人の人生の道筋を作っていきます。
私のレッスン、研修では「違う」言葉を発した時は言い直しましょうとお伝えしています。
もちろん、その時の声の状態は重要ですし、自分で聞いていますから、自信なく語尾が消えてしまうようではいけません。
気持ちを落ち着かせて、芯のある声を出し、自分の価値を売る言葉を出せるのなら、正しい努力の方向へと向かっているはずなのです。
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自分を刺す矢
私は人に何か言われると全て自分が悪いと思っていました。
何でもかんでも「そっかあ」「そうなのかなぁ」なんて言って鵜呑みにして自分を責め続けていたら病気になりました。
病気になった時、原因は完全に自分を責め続けたからだと腑に落ちました。
いつでも自分に矢を刺していたのです。
この病気で亡くなる方も多い中、私は生還して今は様子見つつお付き合いしています。
お陰様で元気です。
ハッキリ言って病気前より全然元気です。
自分を責める事は一切やめました。
自分を責めるとこんな風に病気になるし、人には騙されるし、いつも胸が苦しいし。
要は自分の意思がない、依存状態でした。
自分で決める事がコワイ、自信が持てない、誰かにokと言ってもらえないと進むことができない、などなど。
失敗して責められるのが何より辛かったのだと思います。
自分で道を切り拓いてきたようで常に誰かの許可が必要でした。
病気以降、私は何か言ってくる人に対して事実のみで判断して言い返す練習をしました。
「私もそう思う」
「私はそうは思わない、なぜなら〜」
繰り返すうちにできるようになっていきました。相手の言葉で頭の中がいっぱいになる事は格段に減りました。
もうひとつは受け流すこと。
「そうですかぁ」
YESでもNOでもない返答。
これは若い時に気のない人から言い寄られたりした時、効果絶大でした。
旅行に行こう!ってしつこい既婚者とか。
男女問わずパワハラっぽい人にも使えました。
あとは「嫌い」と自分で認識すること。
「良い人なんだけど」って
枕詞をつけていたのをやめました。
長所のない人なんていないし、私がイヤな思いをした事実がありますから。
嫌いなもんは嫌い
だからといって無視するとか復讐するとかは考えません。嫌いっていうだけ。それ以上も以下もない状態。
その人とまた嬉しい事があれば一緒に喜べばいいと思うようになりました。
やってみてわかったのですが、これらは決して自分勝手な振る舞いではないということです。
むしろ俯瞰して見られるので、相手がなぜこんな事言うのかがよぉくわかるようになりました。パワハラはその人の自信のなさが肥大したものです。セクハラは寂しくてしょうがない想いが暴走したものです。
どちらも歪んだ感情表現です。
こういうことがわかると相手にかける言葉も変わってくるでしょう。
受け流すのか、言い返すのか、なだめるのか。
自分に非があれば言ってくれたことに感謝して素直に謝ることができます。
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力が湧く視点
私が初めての海外でアメリカに居た頃、これまで自分の知っている世界とは全然違う世界があることに驚きました。
事前に色々調べたり話を聞いていましたが、実際に自分が感じた空気感は誰からも聞いたことはありませんでした。
特に驚いたのは、どんなに困難だと思う時も
「難しいのはわかる。でもあなたならきっとできる。で、どうしていこうか?」
といつでも前向きでなんとかしようと力を貸してくれる姿でした。
英語も下手でうまく伝えられないのが辛いと言った私に
「当然だ。あなたは日本人なのだから。上手に正しい英語を話するのはネイティブである我々の役目だ」
「日本人は発音だの文法だの気にしすぎて英語を話さない。だから我々がいつまでも日本人の英語に慣れない。
もっともっと喋って世界中の人が日本人の英語に慣れるようにしよう」
と言ってくれた時は目からウロコの考え方でした。だからといって下手な英語のままでいいとも思わず、必要以上に自分はダメだと責めることもなく、あの時出来るだけの英語を丁寧に話することができました。
大学時代、イタリア人の先生に習っていた時も
「あなたはステージの端で客席に背中を向けていても必ず人に印象を残す。だからあなたは縮こまっていては滑稽なのだ」
と言ってくれたのはその後もものすごい自分の励みになりました。
ついでに。
「あぁ、あなたは後ろ姿も優雅な絵画のようだね」
と言っていただいたのは素直に嬉しかったです。70歳を越えた男性の指揮者の先生でした。
いやらしくなく、自然と背筋が伸びる言葉をたくさんかけていただきました。
英語やイタリア語で言ってもらった言葉なので、日本語にするとちょっと面白い感じになりますが、私はこの時まで日本人からこのような背筋が伸びて堂々とできるような力添えをしてもらったことはないと思います。
もちろん、これまで日本人からもたくさんの励ましも力添えもありました。
でもどこか後ろ向きなもの言いが多かったと思います。
「苦しみの先には幸せが待っているから今は苦しくてもがんばろう」
「いいことなんてそんなに起こらない。自分で自分を褒めて励ましていこう」
「大人になるということは顔で笑って心で泣くこと」
なんていうのが多かったです。
全く励まさられませんでした。
余計なことを聞いてしまった気持ちになったくらいです。
励ましの言葉を欲しがっていたのもありますが、これらの言葉に励まさられなくてはいけないのか?納得できない私はダメなのか?と考えていました。
日本はダメでアメリカやイタリアが素晴らしいという話ではありません。
ただ日本人の多くは「今」の話よりも「まだ見ぬ未来」の話をする方が好きなようです。
未来は誰にもわからないので、不安という足元がグラグラしている中で頑張らないといけないような雰囲気があります。
それはなかなかしんどい事ではないでしょうか。
私が実際に励まされた言葉は全て「今」を認識して未来を作っていくものでした。
力が湧いてくるのを感じました。
自分の声は自分が一番聞いています。
当然、発した言葉も自分が一番聞いています。
何度も使う言葉は自分を作り上げていきます。
表情にも、立ち居振る舞いにも、考え方、思想にも影響していきます。
人にかける言葉はもちろんのこと、自分に聞かせる影響大の言葉はどういうものが良いのか、自分に正直に選択していきたいものです。
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自分の欲望に負けてみる
もっとお金が欲しい
やりたいことだけで生きていきたい
優しいお金持ちのパートナーに愛されたい
「あなたの欲望は何ですか?」と聞くと上記のような内容がほとんどです。
わかります。わかりますよ。私も同じです。
これらの欲望、私は肯定的にとらえています。
ただし、同じことを考えていても実現する人とそうでない人がいます。
その差は何でしょう。
本当の自分の欲望を知らない
ということです。実はお金が欲しい、生きがいを持ちたい、愛されたい、は本当の欲望から派生した具体的な形です。
では、本当の欲望とは一体何でしょうか。
不安を解消したい
ここにつきるのではないかと考えています。
不安とはどういうものか?
不安は「知らない」「予想がつかない」ということから始まります。
例えば災害がいつ、どこで、どのくらいの規模でやってくるのか前もってわかれば、備えたり避難したりできます。
それがわからないから不安でたまらないのです。
「わからないことが不安」というのに年齢は関係ありません。子供には子供なりの、経験を積んだ大人にはそれなりの不安があります。
ですから自分は既に経験済みのことで人が不安に思っていたら寄り添って「大丈夫」と言ってあげてください。
こういう時に「そんなのくだらない!自分はもっと大変なことに向かい合ってきた!」なんて言う人は寄り添って励ましてもらえず1人で頑張ってきた人なのでしょう。
ここからはその経験を活かして是非とも人に寄り添って励ましてほしいと思います。
この「不安」が解消されないうちは、お金も生きがいも、愛情も半端にしかやってきません。
どこまでも他力本願だからです。
私は一時期、占いとかお花畑スピリチュアルとか大好きでした。
「私はありのままでいいんだ〜🌸」なんていってわかり合える人とばかり付き合って「わかるー🎶」「だよねー🎶」ってやりあっていました。
自分の耳障りの良い言葉しか受け入れずに、ただそれだけの毎日を過ごしていました。
結局、何もしていませんでした。
本来はアドバイスをもらったら行動しないと変わっていけないのにです。
不安を解消するには行動するしかありません。
わからないことを知るための行動です。
その行動は側からみて「いかにもやっている」
ことばかりが行動ではありません。
本を読む、家事をする、睡眠をとるなども行動です。
自分の中の不安が大きい人ほど、行動する時とそうでない時の差が激しいです。
この辺は自立と依存のスパイラル
https://voicemakepro.hatenablog.com/entry/2020/05/19/053020
でも書きました。
要は生きるための土台を自分で作り上げていけていないのです。
土台もないのですからお金に困り、生きがいも愛情もないのは当然なのです。
やってきたところで扱えずに自分で手放してしまいます。
こういう人の特徴は見た目、声、立ち居振る舞いがなんだかふわふわ浮遊しています。
時折、自分を鼓舞するために早口で立派な事を話し続けます。
興奮してどんどん声が高くなるので、ますます土台が疎かになっていきます。
重症な人は専門家への受診などをお勧めします。
しかし、人は何かしら不安を持っています。
「自分は今、不安を強く感じている」
と気づいた方は自分で行動に出て不安を解消していけます。
ヘアスタイルを変える、メイクをする、持ち物を変えるでも良いでしょう。
私は「声を変えましょう」とお話ししています。
声が変わると話し方が変わり、考え方が変わり、表情が変わり、行動が変わるのです。
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それは嫌われて当たり前でしょ
今日の内容はちょっとキツイです💦
私は音大受験のために声楽を始めるまでものすごく神経質な子供でした。
親や先生、クラスメイトの言動がいちいち気になり、小学生の頃からデスノートのような日記を書いていました。
1日に4〜5ページもビッシリ書き込んでノートは真っ黒に。完全に病んでるあぶない子供です。
子供ですから、はじめに1番気になったのは身近にいる親、特に母でした。
今から思うと、当時の母は未熟さ故に色々悩み、八方塞がりの四面楚歌のような感じだったのだと思います。
今は私の中の母へのわだかまりも解消して、仲良くしています。
自分の気分で私を褒めたり、怒る母をなんとか理解しようとするうちに、母だけでなく先生やクラスメイト、友達にもそうやって理解しようとしていきました。
子供ながらに頑張っているなぁと思いますか?
いいえ、コレが「人から嫌われて当たり前でしょ」の種でした。
注意深く人の言動を観察するうちに
・私は人の気持ちがわかる
と勘違いし始めます。
これは一言でいうと自意識過剰です。
ちなみに自意識過剰とはナルシスト的な話ではなく、劣等感、コンプレックスが肥大した状態です。
人の気持ちなんて言ってもらわないとわかりません。
会話もせずに「人の気持ちがわかる」なんて言うのは傲慢です。
「あなたの気持ち、考えていることわかるから」
なんて頼まれもしないのに言われたら気味が悪いし「余計なお世話」ってなります。
こんなでしたから、
・人と自分の境界線がない
・相手と自分はイコールである
・人とは全て共有しなければならない
・私は全てに反応しなければならない
・自分を慈しみ、信頼していない
・生きるための土台が欠けている
わけです。
事実は何も起こっていないのに、人の気持ちを勝手に解釈することで「私はすごい能力を持っている」と勘違いしていました。
そもそも勝手に人の気持ちがわかるなんて言うのは、相手が良かれと思って住む家に土足で上がり込んで、
「なんでこんな家に住んでるの?信じられない!私がもっと良くしてあげるよ!」
と噛みついているのと同じです。
ものすごく無礼な上にあぶないでしょう。こんな人。関わりたくないですよね。
視点が人に向いてばかりですから
・人といると疲れる
・なるべく1人でいたい
・少しの物音にも敏感
になります。その上「私は人の気持ちがわかる」なんて思っていますから
・人の表情や雰囲気に過剰に反応する
・人の反応に神経質になるため、人の言動が気になってしょうがない
・相手の一言をずっとずっとどういう意味があったか考えて行動できない(過去のことまで遡って妄想する)
・あの人はきっと⚪︎⚪︎という決めつけが多くなる(ハズレてることが多くてまた悩む)
・なんでも自分が言われているように受け止める
想像力豊かで敏感とはある意味、神経過敏な病気です。また、鈍感が良いというわけでもありません。
人の気持ちを勝手に考えているのは妄想でしかないということです。
妄想は実際の行動力に結びつきません。
だから妄想するほど行動できずに頭の中で悶々とする時間が長くなるのです。
正直、周りの音楽やっている人にはこういう人、私を含め本当に多くいました。
同じような人達で集まると心地良さから「感性豊か」に言葉を変えて甘んじます。
私も心地良さを感じた時がありました。
このブログの始めに「声楽を始めるまでは」と書きました。
レッスンで自分の気分に関わらず、無理くり声を出すようになったら、これまで気になって気になってしょうがなかったアレコレが全てどうでもよくなったのです。
どうでもよくなったので、人のことがさして気にならず、妄想も減ったので頭の中、身体が軽くなり、行動が楽になりました。
怖〜い先生のレッスンも仮病を使って休むなんてなくなりました。「怖いよー」だけで済むのです。
人と会話するのも苦ではなくなりました。
ちょうどいい加減がわかるようになったのです。
私が経験してきたような「過敏さ」は個性や感性であるかもしれませんが、やはり病いでしょう。人との関わりの中でしか自分を成長させていくことはできません。それは誰かにしてもらうのではなく、自分でやっていけることです。
私は歌を歌う人、お腹からの芯のある声を頻繁に出す人は変な妄想はしないと確信しています。
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