レッスンからの自立
今更ながら、私は音楽家です。
専門は歌ですが、自分がステージで歌うよりも、ピアノ伴奏やバックコーラス、アレンジ、作曲など、メインの演者さんのお手伝いが好きです。
もうひとつはビジネス向けの声と話し方の研修や個人レッスンをしています。
こちらも音楽同様、研修やレッスンを受けてくださる人がより生き生きできるためのお手伝いです。
人前で演奏する、話をするのも好きだけど、
その人がどうしたらより良い演奏ができるのか？
より良い伝え方ができるのか？
一緒に考えて、一緒に喜べるのも好きなのだと実感しています。
声と話し方の個人レッスンでは様々な職業の人がいらっしゃいます。
年代も性別も様々です。
時期にもよりますが、最近は20〜30代の方が多いでしょうか。
少し前は多くの60〜80代の方が「アンチエイジング」としてレッスンを受けてくださいました。
そんな中でお申込みくださった所作の先生、野崎さん。
野崎智美さん
「所作」というと、私の言動ひとつひとつに目を光らせて、少しでも間違うと「それで本当に良いのですか？」と言われそうで緊張しました。
実際にお話した野崎さんはハツラツとしたキュートな女性でした。
声を出すことも、始めこそ緊張されている様子でしたが、素直に取り組んでくださり、音声配信がどんどん洗練されていきました。
嬉しいご感想をくださいました。
↓↓↓
『初回からずっと、とても楽しいレッスンでした。
具体的な体の意識や呼吸の方法、声の出し方も教われましたし、
これからの活動に対する心構えや注意事項も確認できました。
声のレッスンを受けて、 自分の話し方を自分で改善していける気がしていますし、
自信をもってこれから活動していけると感じています。』
↑↑↑
ありがとうございます😊
「自分の話し方を自分で改善していける」
これこそが私が1番お伝えしたいことです。
レッスンから自立していかれる姿が何より嬉しく励みになります！
レッスン中は所作についてもお話しくださいました。
話を聞くほどに怖い理不尽なイメージはなくなり、「今この時間を楽しむ」ためのものという認識に変わりました。
野崎さんに「なぜ所作なのか？」お尋ねしたことがあります。
「楽したいから…ですね。うふふ🌸」
意外！楽したいからだなんて。
「ひとつひとつの動作を丁寧にすると、後でやり直しがないから楽なんですよ🎶」
たしかに。
ガサガサと雑にすると必ずもう一度やり直さないといけない事態になる。
扉の開け閉め、洗面所などの水回りの使い方、ゴミはゴミ箱へ…
どれもやり直す方が面倒。
そんな無用なイライラを起こさないための所作ということ。
人と仲良く、とまでは言わなくてもトラブルが起きない関係を築けるということ。
目の前のことに集中できるということ。
あら？
私の声のレッスンと共通点が多いのですね。
私とのレッスンは一区切りとなりましたが、私は俄然、所作に興味がわいてきました。
ぜひ野崎さんのレッスンを受けて、所作も美しいレッスンに磨いていこうと思います♪
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私は役に立っているのかなと思ったら
私は細々とこのブログ、SNS、音声配信をしています。
生意気に大人数での講義も担当しています。
発信する内容に困ったことはなく、いつもその時思いついた事を出しています。
講義もある程度のシラバスは決まっているものの、その日によって少しずつ変わります。
本当はもっと上手い発信内容があると思います。
調べてみると
「共感される内容を」
「読者目線で発信」
「読者に役立つ内容を毎日30ツイート」
なんてでできます。
私はこう聞いただけで挫けてしまいます。
私のレッスンや講義を受けてくださる方にはこういったことを真面目に受け取って、
「できない…」
「発信内容が思い浮かばない…」
と落ち込んでる方のなんと多いことか！
特にご自分のビジネスや将来に繋がることなら
「できない事、やりたくない事はやらなくてもいいんだよ🌸あなたはあなたのままで充分素敵だから✨✨」
なんて甘い逃げ道を作られても何の解決も進歩もしません。
やはり必要ならば、メリットが大きいならば、イヤでもできなくても取り組むものです。
ただ「共感」「役立つ」のみにフォーカスしすぎると当たり前の薄っぺらい発信になります。
「100均でおうち丸ごとお片付け」
「味付けはマヨネーズだけ」
「まずは行動！でも準備が9割」
みたいなのは多くの人が発信しています。
こういうものの多くが「薄っぺらい」と感じるのはその人の考え方が全く見えないからです。
ご自分の考えを発信するのは怖いですか？
自分の発信は人の役には立たないのでは、と勝手に思い込んでいませんか。
自分を大きく見せようとしたり、相手からの目線を気にして、本当に伝えたいことを見失っていませんか。
発信するというのは「私自身」に興味を持ってもらうことではないでしょうか。
自分の考えが載せられない発信は単なる「情報」として消費されて終わるのです。
自分の本当に考えていることと、「こうすればバズるんでしょ」の内容に開きがあるほど矛盾で苦しくなってしまうのです。
本当に伝えたいことは何でしょうか。
それは本当に誰の役にも立たないことですか？
それを自分の中で見つめ直して、組み立てて、発信するのはある程度の練習が必要です。
「これを言葉にするならなんと言うか」
「伝える時にはどんな声で話するか」
「どんな表情にするか」
ポリシーのない、どこかで聞いたことあるような内容と発信にはならないはずです。
どこでその手応えを感じるのか。
相手が自分自身に興味を持ってくれているか、ということでしょう。
相手の目線はその時にこそしっかりと感じれば良いのです。
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私は今、どこにいる？
私のレッスンを個人で受講くださる方は自営や講師の方が多いです。
皆さんそれぞれに高い専門性があって、年齢に関係なく日々熱心に学んでいます。
生徒さんが「どういう立ち位置」にいるのかで私からお伝えする内容が少し変わります。
例えば、
ベテラン経営者ならよりポイントを絞った内容を論理的に、感情の肉付けを少しの声に。
独立したばかりの勢いのある人なら人との距離感に重きをおいた声に。
といった感じです。
表向きは皆さん「経営者」で「社長」です。
でもどういう立ち位置にいるかは本当にそれぞれなのです。
それを自分で人に言うのはなかなか難しいかもしれません。
謙虚さ、
自分を大きく見せたい、
今のこんな自分は認めたくない、
もっともっとやらなくては…
主観的過ぎてあまりアテにならないのです。
実際のところその人が「どういう立ち位置」に
いるのかは
「どれだけ他人を気にしているか」
で見えてきます。
ベテランさんほど
自分を大切に扱っていて
自分の意思を伝え
他人の意見をもらい
時にははっきりと断り
他人のために動き
うまくいけば喜び
うまくいかなければ理由を考えて次に活かす
ことを徹底しています。
他人を気にしている人は
常に他人に振り回され
自分の意思は伝えられず
できたとしても高圧的か異様にへりくだって
自分に不利な話も断れず
別の提案もせず
よそで文句を言う
状態を繰り返します。
必要以上に他人の目を気にする人は自信のなさから
「良いって言われたからやったのにうまくいかない」
「いつも私が損してる」
「どうせ私は選ばれない」
といった「そりゃうまくいかないよね」という言葉を使います。
ベテランさんも初めの頃は他人を気にしていたのでしょう。文句も言っていたかもしれません。
どこかで少しずつ変えてきたから今ベテランなのです。
少しずつ変えてきた人は声も言葉遣いも変わってきます。
「うまくいかなかったけれど、自分でやった事だからね」
「次はこうしてみるよ」
「こちらが不利だから別の提案してみました。検討してくれるそうです」
そして専門性の高い方たちだからこそ、優しい言葉に翻訳して丁寧に話をしてくれるようになります。
少しずつ変えてこられた自信から、
相手に伝わる言葉を
自分を大切にしながら
紡いでいけるようになります。
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「賢い〇〇」って何？
先日、妊婦の体重についてこれまでの常識とは変わったという記事を目にしました。
https://www.asahi.com/articles/ASP3964B6P36ULBJ00J.html
そういえば私の出産した時は
「小さく産んで大きく育てる」
のが
「賢い育児」
って言われていましたね。
あの頃は新米妊婦で母ちゃんだったので、どういう事なのかわからないままに、話だけは真面目に聞いていました。
妊婦の体重増加は8キロまでと言われたのに、私は22キロ増。
「お母さんじゃなく赤ちゃん大きくしなくちゃね」
悪阻で水すらのめなかった時期を過ぎたら食べるのが止まらなくなり、増えた体重。
新生児は2500gが適当（？）といわれていた中、3200gの子。
どこへ行っても
「大きい子ねー」
と声がかかりました。
そう言われるのも自分が責められているようでつらい。
大きいと言われる子なのに、全くミルクを飲まない。
体重が増えないので
「お母さん！もっと飲ませないと！」
と医師や婆さま達から叱咤激励される。
無理矢理飲ませられるならそうしてるわ！
飲まないのに問題なく元気な子。
何も問題ないのに、何が問題かわからずに思い悩んでいました。
スタートラインに立つ前に「賢い育児」から離脱して落ちこぼれていた私たち。
生活も、育児も、自分の身だしなみも、何もかも、全てが標準指針となる「賢い育児」からかけ離れた所にいました。
それが。今になって
「あの常識は違うってことになりました」
ですって。
私はずっとこの事を引きずっていたのですね。
イラッ💢としました。
こういう話を聞いてまだイラッ💢とする自分に驚きました。
あの頃、言われた通りに実行できなかった後ろめたさは、
「誰かに正解を教えてほしい」
依存心を育てていました。
「あなたが〇〇と言ったからやったのに、できないじゃない！」
書いていて恥ずかしくなるような依存心をまだ持っていると再確認してしまいました。
・主体性を持って
・人の意見は聞き
・流されずに
・孤立せずに
これらを絶妙なバランスをとりながら生きていくことはなんとハードでしょう。
みんな、みんな頑張ろう👊
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それは思い込みなのでは？
歌のレッスンをしていて高い音に声が届かない、どうしても低くしか音を取れないということがあります。
楽に出る高さのはずなのに、そのフレーズではなぜか出せない。
これ、誰にでもあることです。
でも本人は音が低いことに気づいていないのです。
だからピアノでその音を出して手助けするのですが、音が低いことはわかってもそこから声を高く上げていくことができない。
「もっと高い音ですよ」
「もう一音高い音ですよ」
と言っても上がってこない。
私の頃の先生なら激怒して
「あなた！全然音が上がってこないのよ！やる気あるの⁉︎」
と言われました。
「ひぃぃ😱💦」
とやっとの思いで上げた音、大丈夫なら何も言われずに次のフレーズに進みました。
これは先生が怖くて、音を外して更に怒られる恐怖を抱えながら絞り出した音です。
音を出す体感よりも、この時味わった感情で音の出し方を覚えてしまったので、次もこの感覚で音を出します。
私がレッスンをしている時に同じ状態に陥いる生徒さんが多数います。
同じように自分が味わった恐怖で音を上げて欲しくはないので、何度も「もっと上げて」と繰り返していました。
でも音は低いままなのです。
何が音を上げられずにいるのだろう⁇
他に生徒さんがピン💡とくる伝え方はないものか？
ずっと考えていました。
ある日受験生の方が
「私は恥ずかしがり屋だから歌に向かない」
と言いました。
たしかに真面目で良い子で慎重です。
「歌に向かない」と言ったのはある意味本当で、ある意味言い訳です。
そこで気付きました。
この受験生は「私は恥ずかしがり屋」と言って、自分の考えている真面目で良い子で慎重な枠組みから出ていないのだと。
普段なら問題なく出る高さの音です。
それがこのフレーズでは難しい。
難しいならどうすれば楽に出るのか考えなくてはならないのに、「恥ずかしがり屋」で話を終了しているのです。
この受験生は「真面目で良い子で慎重」でいることで褒められたりトラブルを避けて来られたのでしょう。
成功体験を持っています。
この受験生がその枠組みから出るということは、
（まだ出たことないけど）更に音を外して失敗をして生きていられないくらいの逆成功体験を積んでしまうのでは、という恐怖なのです。
大袈裟だと思いますか？
本人も私がこう話したら「そんなことww」と言って笑いました。
「大丈夫よ。絶対に死なないし、ちゃんと音は出せるようになるから。でもその枠組みから出ないのなら一生目指す音は出せないよ。」
私がこう言うと
「そうですよね…死なないですよね…」
と真剣な表情で言ったのです。
実は心当たりがないわけではなかったのです。
そして歌ってみればちゃんとその音が出せている！✨✨
音が出せたことは誰よりも本人がわかっています。声を出した瞬間のパッと明るい表情、目の輝きは作ろうと思ってできるものではありません。
心の奥底から「できた！」となった瞬間です。
こうなると私のような恐怖の感覚から出す声ではなく、あのパッと明るくなる感覚から声を出すようになります。
恐怖の感覚で出す声では決してあの表情や目の輝きはありません。
実情は「声が音を正確に出せていない」です。
これはテクニックの問題なのか？
思い込み、意識の問題なのか？
どちらなのかでアプローチの方法が変わります。
気合いや根性でできる場合もあれば、それでは解決できないことが同じ問題でも起こります。
今、目の前に壁があるのならどういうアプローチが健全でしょうか。
もしかすると、自分の思い込みから不健全なアプローチで自分をすり減らしてはいないでしょうか。
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大事だから何度でも言います
大事だから何度でも言いましょう。
新しい事の始めは99％失敗します。
ほぼ間違いなく失敗します。
そして周囲から
「失敗したわwwあんな事を言ってたのにww
だっさww」
と笑われるでしょう。
それでいいのです。
上手くいった、完璧な姿だけ見せようとすると、実は自分の首を絞め続けて、成長の足枷と不要な重りを増やします。
身動き取れなくなり、気づけば失敗した人を笑う側になっています。
失敗を笑う者に嫌われる事は人生で何のデメリットでもないのです。
何もしない人こそが、失敗した人を笑います。
笑う人ほど、何もしていない人だと判断してください。
迷いながらも手を動かし続ける人はカッコいいのです。
魅力的なのです。
人はこういう人にどうしようもなく惹かれるのです。
そんなカッコよくて魅力的な人には、手を貸してくれたり、知恵を出してくれたりと、人が力を貸してくれるようになります。
有り難く人の手を借りてください。
知恵をいただいてください。
その人たちにお返しできるように、動き続けましょう。
自分を責めず、被害者にならず、腐らず
妄想という夢だけで終わらせてしまうとカッコ悪いのです。
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孤独でいること
孤独でいることと、1人の時間は同じだと思いますか？
状態は同じかもしれません。
でも孤独な人と、1人の時間を持つ人とでは向いている方向が正反対だと思うのです。
私は小学校は1/3、中学校は半分不登校でした。
仲の良い友達もいました。先生もまぁキライではなかったです。はっきりと学校自体に行かなくなる理由はなかったと思います。
おそらく、自分の考えや主張がはっきりしすぎていたのかと思います。
それを適切に出す方法や、「ま、いっか」の思考がなかったのです。
なので、何をやってもうまくいかずに、トラブルになったり、親や先生から言いくるめられたと感じたり、いつしか「私は正しい」という武装をして身動きが取れなくなってしまったのかと。
昔なので、不登校は登校拒否と言われ、今以上に何が何でも学校へ行くことが義務でした。
そんな中、中学校の教頭先生は両親に
「必ず自分から出てくるようになるから、今は好きなように過ごさせてあげましょう」
と言ってくれました。（最近親から聞いた話です）
親は一切、私に干渉しなくなりました。
私は家族と顔を合わせないように夜中に部屋から出てなんとなく食事をしたり、TVを観たりして明け方部屋に戻る生活をしていました。
とても幸せな事に当時、時折クラスの友達が家に寄ってくれました。
私は一切会いませんでした。
それでも来てくれました。
母が姿を見せず声だけで
「⚪︎⚪︎ちゃん来てくれてるよー。会える？」
と聞いてくれました。
「いい」
私からはこの一言だけです。
自分からどんどん外への扉を閉めていってました。
一日中、寝て天井や壁を見ているだけ。
外の風や太陽の光、夜の暗さを感じることもなく、地下牢に閉じ籠ったような毎日。
身体が思うように動かなくなるのはあった言う間でした。
まず、家の中ですら足元がおぼつかない。
脚がふわふわと浮いたような感じでうまく歩けない。
立つとクラクラする。
衝撃的だったのは、ほとんど声を出していなかったので、そのための筋肉が衰えて、声の出し方がわからなくなったことです。
頭の中で言いたい言葉が出てこない
声を出そうにも顔が動かない
口が回らない
笑顔どころか表情が変えられない
鬱だったようですが、当の本人に自覚はありませんでした。
身体が動かないと自覚したのは中学校の頃ですが、若くてもこうなるのは本当にあっという間でした。
孤独とは、
自分で外への扉を閉め切ってコミュニケーションを絶っているのに、頭の中は思考でぱんぱんになって出すところを探している
という事ではないでしょうか。
「1人の時間を愛する」というメリハリのある時間ではないのです。
孤独は緩やかに自分の首を絞めて、将来を先細らせていきます。
そうすると自然に
生きていてもしょうがない→死にたい
になりますよね。
私の場合、身体が動かないのがショックで、
着替える
散歩する
お使いにいく
家に寄ってくれた友達と玄関先で話する
制服を着る
学校の前まで行く
というように段階を経て身体を慣らしていきました。
その後、不登校も卒業しました。
様々な事情で孤独になる人がいます。
私自身の体験から孤独になってはいけないと考えています。
自分で自分の人生を先細らせてはなりません。
孤独な人が少しでも自分の人生を歩んでいただけるように、私は「伝わる声と話し方」をお伝えしています。
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